11.鬱とスランプと


 もうペンを持つ気がしない。

 なにも書きたくない読みたくない。

 知りたくない。

 見たくない。触りたくない。


 五感のすべてで義務を放棄する。

 苦しいと思った時はもう過ぎた。


 もう寝ていたい。


 苦しい事は何も感じたくない。

 もう私を殺したい。

 駄目っていいますか?

 わたしの孤独はどうやれば埋まりますか?

 書かないと。されが私の存在意義。

 かけない私の価値なんてあるわけない。

 書いていないと死んでしまう。それはまるでまぐろのように。

 絶えず指を動かし、時には音声にしながら文字を書く。

 売れない?

 知っている。面白くない?

 知っているだけどそれでも書かないと息ができない。

 なのにスランプ期間が長すぎてどれをやるのも他の祖良くなくなっていく。


 年を取るにつれて責任もできることの幅も求められる窮屈な社会。

 まるで詰将棋のようだと感じながら今日も息をする。


 END

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る