卒業

ももいくれあ

第1話

まもなく、おとずれるその時間(とき)までを、

一つずつ重ねてゆく。

 もう、それ以上でも、それ以下でもないその時間(とき)に、

すべての想いをつめ込んだ。

 溢れ出すその一つ一つに、きちんとお別れをしよう。

それが、永遠なのかなんて、今は考えたくなかった。

絡み合ったくもの巣のような、感覚だけが後に残る。

 ぜんぶ夢のようなコト。

 ほんとは、そうだったのかも。と

瞼を閉じれば思い出される、じーんと熱い花火のような、切ない思いがこみ上げては、

 また、深く瞼を閉じる。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

卒業 ももいくれあ @Kureamomoi

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ

同じコレクションの次の小説