【お試し短編】スローライフ??ただの自給自足サバイバルじゃねーか、俺はスローライフを極めるために全部自動化する「製造」チートライフ。

@mika_waha

お試し

突然だがみんなはスローライフって言えば何を想像するだろうか。

田舎で畑を耕してのんびり田舎生活?……いやいや農業と生活舐めんな、畑には害獣害虫は出てくる、地区の集まりという老人のパシリ、異端者を見るような穏やかでない近所の閉鎖的な連中。


こんなものはスローライフではない、と早期リタイヤして田舎に引っ込んだ俺は引きこもり生活を選ぶことにした、田舎の心温まる生活などなかったんや。


というわけで箱庭育成型サンドボックスゲームを遊び、MODを搭載し、半自動化を済ませて、永久機関までもう一歩と一息入れた俺は近所に一軒しかない偏屈婆が営む雑貨屋へ、通販なんやを使うと周り近所が好奇心丸出しで噂話を始めるのだ、人の買ったもんがそんなに気になるかねえ。


と言われて見れば後ろに影、どうやら何かが来た、らしいので振り向けば。3mぐらいの熊

これはだめだ、と声を上げる前に。俺は食われたの引っかかれたのか、死んだ。


どうやら地区の回覧板や放送で呼びかけていたらしいのだが、ハブられていた俺は知らんかったらしい、とは今、目の前にいる神っぽい何か、具体的に言えば可愛い小動物がテレパシーらしきもので教えてくれた。


今は背中をかりかりしながら地べたでごろごろしている、かわいい。



きゅーきゅーきゅきゅっきゅ


つまりはハムスターっぽい、管理神の(かわいい)言うことには、『地上に自分らの眷属が何か(かわいい)あった時の避難地(かわいい)』を作って整えて欲しいというわけなんだが。つまりはどういうことで?


きゅきゅきゅ、きゅっきゅきゅきゅー


(かわいい)こほん、整理すると、どうやら世界管理神の一柱にお決まりになった途端“外来異法神”の眷属である、外来侵略生物、“邪獣”を小さな次元の隙間から投げ込んで、地元の生態系をめっちゃくちゃにしてから侵略するつもりらしい、普通に性格が悪い。つまりこの世界の悪サイドの魔族にとっても共通の敵で、外来異法神はそういうことするらしい、あれ、じゃあなんで俺?


きゅー! きゅー!


可愛いが辛辣なことに、俺は人を信用してないから現地の住民に取り込まれにくく、そのうえ没頭しやすく、一人で篭ってこつこつやれる、ようは引きこもりってことよな。

いやまあいいけど、どうせ死んでるし、生きてても無味無乾燥だったし、自分のことにしか興味がない連中とはつきあってられないし。


きゅー、きゅきゅ、きゅっきゅっ、きゅーきゅーい


えーと、加護? あとは困らない技能?……えーと、農耕を司るジャガハムの加護、っと、あとはこの、『製造』のスキル?……え、何、最大レベル?……いやいいけど、あとは眷属には神託しとく?……えーと、一部のハイエルフと聖獣、魔族さんに


人に関わっていいんすかね?


きゅきゅーい


ハイエルフと聖獣は人間カテゴリーとは関わらないし、正直ヒト、ヒューマン種類は調子に乗ってるから、魔族には中立地帯って言ってあるし、何かあってもジャガハム神様はスルーするらしい、人間守護は戦と光の神に任せるって、大体魔族って言っても風土が違えば肌の色と文化が違うって程度の話らしい。


きゅきゅきゅくるー


大丈夫?いってくれる?って、はい、良いっすよ、首可愛くかしげなくても大丈夫ですが行きます、え、敬語はいい?んじゃあフランクに


きゅっくるるるるー


よき生活を?ありがとな、落ち着いたら『神託』スキルくれるんだ、ありがとな。

じゃあ、転移っつーか、うん、よろしく。


きゅっきゅっきゅー!





んでは大地に降り立ってまずするのは


 取り合えずシステム起動、っと「製作:自動化システム・一番下まで掘りぬくくん

」 

製作最大レべル、なんと材料をすら必要としない、俺は魔力はあるけど放出できないのでその魔力を最大利用して製作ツリー上位、俗にいう自動整地システムを想像し、魔力を原料に組み立て始める、まあアップグレードしてないのでゆっくりとしかできないのだが。


とりあえず四つぐらいつくって前後ろと左右にに向け、起動、なあに今いるのは“瘴気こんもりエリア”だ、浄化もするから怒られはしないだろう。


ギャワー! グワーッ! ついでに言うなら進路上に何かあれば分類“敵・邪獣”であれば“整地”

されてしまうが愛嬌だ、しいて言うなら運が悪い。


それを吸い込んで回収する装置も作る。しいて言うならバキューム装置とそれを支えるインベントリのデカさを誇る「ディメンションボックス」だ、なお、鉱物は圧縮してインゴットに、液体は液体ポンプに貯蔵する。

たとえそれが煮えたぎるマグマだろうが酸だろうが石油であろうが分類してタンクに分類し、ためることができる。


あー、楽しいなあ。

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