掛け合い台本〜星の怪盗、今宵はあなたを盗みに〜

狭い鳥籠から広大な大地へと。

怯えながらも初めての世界に好奇心を隠せない「ステラ」と

星と名付けられた少女の手を取り導く星の怪盗「ヨセフ」が紡ぐ

インモラルでエキゾチックな物語。


怪盗「…自らの行いを反省した嘘つき少年は、クリスマスイブの夜に三つのプレゼントを街に残しましたとさ!」

星「素敵なお話です、そんな少年がかつてこの街にいたのですね。…あっ、ごめんなさい。そろそろ戻らないとお父様にしかられちゃう…」

怪盗「そうか…。じゃあ最後に一つ聞いてもいいかな。お嬢さんはどうしてそこまで何も知らないんだい?」

星「実は…私には許嫁がいます。私などよりもよほど高貴なお方で、私はその方にふさわしい妻になるために小さい頃から両親に教育されてきました。だから会える人も、与えられる情報も限られているんです…」

怪盗「そんな生活窮屈でたまらないだろう…外に出たいとは思わないのか?」

星「確かに…お屋敷の外のことも知ってみたいけれど、お父様とお母様を裏切ることになってしまうから…」

怪盗「本当は外に出たいんだな?」

星「はい…」

怪盗「…そうか。お嬢さん、名前は?」

星「えっと…星(ステラ)です」

怪盗「ステラ、いい名前じゃないか!なら今宵は、君を盗むことにしよう!」

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