26.番外編(王と王太子のやりとり)

王「前にもらったんだよ。」



王太子「へえ、これを?」



王「そうそう。水入れてたまご入れたらゆで卵ができるって。」



王太子「ゆで卵……。」



王「お前好きだろ? 作ってやるよ。」



王太子「父上が料理を?」



王「いや、料理はできねぇが、アイブリンガーがくれたこの魔道具使えば、誰でも作れる。水を注いで、と。半熟か?」



王太子「あ、はい。半熟で。」



王「じゃあ2分だな。」



王太子「2分で出来るんですか?」



王「ああ。半熟だったら2分だな。固茹でで3分、黄身とろりだったら1分半だ。」



王太子「ほう。」







王「ほら、できたぞ。塩はそっちだ。」



王太子「……ほんとうだ。ちょうどいい半熟です。」



王「面白いもん作るよな。」



王太子「そうですね。国の魔道具士たちは攻撃や防御の物しか作りませんからね。」



王「またなんか出来たら持ってこいって言ってあるから、楽しみだ。」



王太子「新作が出来たら俺も呼んでください。」



王「おう。」





~料理出来なくても簡単にゆで卵が作れる魔道具で息子と団欒する王~

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る