みなしごたちの夜更けから

バイトショニチミン

報告レポートNo.00 ~『秘密組織』~

以降、特定秘密機関、通称WSCの強制捜索時に押収されたビデオテープによる音声。WSCは法律・生命倫理を度外視した実験や生命体の密輸を行うだけでなく、政界・放送界・地域社会etc、様々な世俗分野に身を置く団体であり、そのコネクションの広さは中小国家三つほどを一つにまとめ上げるのに十分な程度だと評される程である。しかし、このビデオテープ音声は流出防止に高度なセキュリティ操作がされていると言われていたにもかかわらず、いとも簡単に解読されてしまった。その理由は定かではないが、今年1月に発生した世界的なインターネット障害やその原因と考えられる肥大化した組織内での派閥争いによる離反者の画策がその理由であるというのが専門家の間では定説となっている。

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...さて、


とうとう君たちは私達、

世界秘密保健機関(WSC)の極秘プロジェクトである

【生命可能性実験】に参加してもらうこととなったわけだが...



その前に。



今から当該実験におけるサンプルの取扱いについて復習を兼ねて軽く確認程度の説明を行う。




準備はいいかな




..




...




...。

では、始めます。


今回、キミ達が主に扱うのは予期せぬモノ・生体が母体となり発生した幼体の観察及び生育補助だ。


もちろん、それらは俗に言う異常分娩いじょうぶんべんにより産まれた胎児とは訳が違う。


通常産まれるべき受容体である

ヒト型の遺伝子総体ゲノム

を持たない生命体を介して完全な生体機能を完成させた者、


あるいは突然変異により異常な姿・特性を持って産まれた者、、


その出生、過程は様々であるとはいえ、

これらは我々人間と平等な存在として扱われなければなりません。

なぜなら...


...彼らは我々と同じように「生きたい」という意思を持った同胞なのですから。

                                 (音声終了)

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