GOOD JOB
尾八原ジュージ
第1話
「学生最後の夏休みって、実質人生最後の夏休みだぞ」
八月のある日、社会人になった大学のOBにそう言われた。
確かに働いてたらひと月もふた月も休めるわけないよなと思ったぼくは、安直だが旅に出ることにした。行き先も変なとこに行ってやろうと思った。
まずは地球儀とダーツを購入し、地球儀をガーッと回した後でダーツを放った。なんと、日本の真ん中あたりに刺さった。岐阜県あたりだろうか。実家が近い。これではただの里帰りだ。
もう一度ダーツを放ったら、今度は地球の裏側あたりに刺さった。ブラジルか。渡航費が大変だ。
ぼくは少し考えたあと、有り金ぜんぶを持って競馬場に向かった。一頭の馬に全てを賭け、そして持ち物すべてを失った。
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