第17話 週に一度の出勤で
ここまで読んでいただいた皆様も疑問に思われたかもしれないが、
僕は無職ではなく、一応仕事をしている。
某政令指定都市のとある部署の係長だ。
普段はそこそこ忙しい。
第一次緊急事態宣言の時にボーナスタイムがあっただけで、
その後、しっぺ返しのような激務もあったが、それは守秘義務もあるので、詳細な記載はできないが、色々と働いた。
一応、ニートでもFIREした成功者でもなく、単なるサラリーマンです。
しかし、先述のように、
第一次緊急事態宣言の時には、週6日の在宅勤務となり、
僕はだいたい火曜日のみ出勤していた。
週に1度の出勤は、普段とは一味ちがうものだった。
まず、通勤の電車はすこぶる空いていた。
僕は関内からJRを利用していたが、この期間は必ず座ることができた。
通常時であれば、考えられない。
平日の通勤時間は、横浜市内はそこそこ混んでいる。
そんな非日常の旅情を楽しむ僕がいた。
オフィス内も出勤率を8割減らしているので、ガラガラであった。
役職者は輪番なので、うるさい上司に会うこともない。
差し迫った仕事もなければ、少しめんどくさい事業はコロナを理由にすべて延期や中止にした。
「新型コロナウイルスの感染拡大防止のため〜」、このフレーズを何度多用しただろう。
そして・・
コロナ禍が落ち着いても、しれっとそのまま無くしてしまった事業もいくつかある。
そんなこんなで快適な職場であったが・・
唯一困ったのは食事だ。
僕の出勤していた庁舎の周りには、ランチが自慢のお店がたくさんあり、
毎日悩みぬいて、お店を決めていた。
しかし、この期間はコスパの良いお店は軒並み閉まっていた。
寿司屋、焼肉屋、焼鳥屋、町中華、イタリアン、蕎麦屋、、、
大好きなお店は軒並みお休み、もしくはテイクアウトのみになっていた。
たしかに、周りのサラリーマンが8割も来なければ店を閉めてくなるのが人情。
いや、経営者として当然の判断だ。
この時期は大手チェーン店やコンビニのお世話になった。
彼らは素晴らしい。
どんなにお客さんが少なくても、開き続ける。
少し申し訳ないが、本当に助かった。
マクドナルド、丸亀製麺、ゆで太郎、スシロー、サイゼリヤ、、
普段はあまり入らないお店を再発見することができた。
安くて、美味しい、そして衛生的にも安心!!
日本の外食産業は素晴らしいと、再確認できた瞬間出会った。
日本大好き。
心から思えるコロナ期間だった。
新型コロナになってしまった。 あべさん。 @fantasista14
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