鬼ヶ島



 鬼のいる島は、鬼ヶ島と呼ばれていました。鬼ヶ島には、たくさんの鬼がいました。さらわれた娘たちもいました。あの時一寸法師が護衛していた、お金持ちの娘も生きていました。娘たちは鬼たちの世話をしていました。


 おやゆび姫は花に隠れる魔法が使えました。花を頭からかぶると見えなくなりました。おやゆび姫は鬼たちを調べました。人数を、性格を、そして誰がボスかを……。


「調べてきたわ。ボスを倒せば、言うことを聴いてくれるわ、だから……」


 一寸法師は、あの鬼ひとりを倒せば良かった。


「勝算はあるのよね?」


「ああ、鬼は大酒飲みで、大食らいだ、オレは小さい、ひと飲みにされるだろう。そこで、胃の中から攻撃する!!」


「危ないわ。あなたの針の剣が鬼の胃に通用するのか心配だわ」


「心配無用。必ず倒して見せる!!」


「じゃあ、次の満月の日まで待って。わたしは、月の光を浴びると生き返らせる魔法が使えるの。お願い、満月の日まで待って!!」



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