階級社会の頂点に転生した。俺は悪役なんだろうか

働き蜂

プロローグ

太陽を失った都




 際限なく光り続ける人の欲望に負け


 その都は太陽を失っていた


 まるでそのドス黒い、底のない人の欲望を表すかの如くその都は黒かった


 そびえ立つ巨城の頂点から見下ろすと


 眼下には漆黒の摩天楼が広がっていた



 この都では上流階級の人間が全てだ


 ある命は途方もないほど重く

 ある命は質量を失うほど軽くなった


 1億の平民の命より私の命は重い


 この都は命の平等さを否定し続けている




 世の中に生き方を間違ってるヤツなんかいないはずだ


 でも恐らく私の答え生き方は正解じゃない



 でも



 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄



 そこはまるで闘技場のような場所だった


 歓声が上がっていた

 私にではない

 私の敵に対してだろう


 今歓声をあげている者たちは何を思っているんだろうか


 この世界はおかしいと思ったのだろうか?


 だから何とかしてそんな狂った世界を正したい

 正しいと生き方がしたくて

階級社会の象徴たる私を敵視しているのか


 だから目の前に自分ができなかったそれ正しい生き方をしているヤツを応援しているのか


 そんなおかしい世界階級社会を正してほしい奴らからしたら私は悪役で倒すべき敵なんだろう


 私の味方はなしか?と横目で確認すると歓声を上げていないものたちがいた


 私の派閥のものたちだ


 皆が私に羨望の眼差しを向け世界の理を解くかの如く私の勝利を疑っていない


 歓声がないとやる気がでないだろう

 分かっていないな





 さぁやろうか遊ぼうか



 


 

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