ことばの悦楽

（333）米が高い

　そう、表題の通りなのですが、米の価格が値上がりしております。

　特に東京都内はその傾向が強く、先日などは、イトーヨーカドーで米が売り切れていた。

　レンジで作るタイプのパックライスなどは残っていたのだが、いわゆる「米」は全て売り切れていて、10kg、5kgは勿論、3kgや2kgのものも全て売り切れていた。

　政府の発表では「インバウンド増加の影響」なんだそうだが、その情報をそのまま信じるのは良くないだろう。

　だって、インバウンドの人数が年間3千万人だと仮定して、平均して彼らが2週間くらい滞在したとする。

　で、彼らが毎食「米食」をしたとしても、日本全体の米の消費量から考えれば1%にも満たない。

　どこかの経済紙では「0.5%にも満たない」なんて計算をしていたっけな。

　じゃあ、なんで米が不足するのかって？

　そりゃあ、政府による減反政策やら生産調整やら、色々アホな政策をしまくってきたからでしょ。

　根本的原因は「政府の愚策」であるにも関わらず、政府の広報は「インバウンドが増えたから」などと責任転嫁しているのを、メディアは馬鹿正直に報道しているという訳だ。

　米はほぼ全てが国産だ。

　流通の弊害が他の食材に比べればかなり小さいにも関わらず、米の流通が不安定になるなんてな。

　国民が米を食べられないほどに米が不足しているのなら、インバウンドの流入量を規制すれば良い。

　なのにインバウンドを誘致している政府の姿を見ると、本当の米の値上がりや流通不足の理由が別にあるのは明らかだ。

　次の自民党の総裁選に、岸田首相が出ない事になったらしいが、自民党の総裁が誰になろうが、自民党政権である限り、官僚の動きは変わらないでしょ。

　今や官僚が外国資本に買収されて言いなりになっているのが実情なんだから、官僚主導体制を破壊しない限り、この国の復活は無いんだろうね。

　そういえば、日本国憲法には「すべて公務員は、全ての国民の奉仕者であって、一部の奉仕者であってはならない」という記述があった気がするな。

　つまり、利権に群がる官僚達は、憲法に違反している訳だ。

　それを指摘できるのは国会議員だけなのだが、自ら利権にすり寄って行く自民党議員にそれを期待するのは無理スジだろうな。

　なので、自民党の総裁が誰になろうと、僕には何の希望も生まれない訳で。

　自民党が解散した方が、国民は希望を抱けるんじゃないのかね。

　米が高いのを見て、そんな事を思う、今日の僕なのであります。