(295)忍者

 奈良県と三重県は、有名な忍者の里がある。


 伊賀と甲賀の忍者といえば、子供向けアニメなどでもよく出るのではないだろうか。


 昔の日本では、大名が忍者を雇うのは当たり前の事で、今風に言えば「スパイ」みたいな存在だった訳だ。


 忍者になるには相当な修行が必要らしく、格闘や劍術だけでなく、色仕掛けや隠密行動なども仕事の内だった様だ。


 その中でも、特に隠密行動が主流だった様で、奉行や代官の屋敷に忍び込み、内部情報を盗み聞きする事で、いわゆる情報戦を行っていた訳だ。


 屋敷に忍び込んだのがバレれば殺されるかも知れず、その仕事に従事する忍者というのは、かなりの熟練者なのだと思われる訳だ。


 今の世の中にも「産業スパイ」等が居るといわれており、特に外国企業からの依頼で、そうしたスパイ活動を行っている可能性があるらしい。


 なるほど。


 どんな事をするのかは分からないが、いわゆる「現代版隠密行動」をしているのだろうな。


 そんな事を想像するに、忍者という職業は、僕には到底出来そうに無い仕事だなぁ、と思えてならない。


 特に、隠密行動なんてのは僕には無理だ。


 時代劇の忍者みたいに、屋敷の天井裏に忍び込み、聞き耳を立てるなんてのはもっての他だ。


 きっとすぐにバレて、その場で斬られてしまう事だろう。


 僕は忍者には向かないんだよな。


 メタボで天井裏の部材を軋ませるだろうし、立ち上がる度に膝がポキって鳴るし。


 今だってそうだ。


 ストレッチしようと屈伸運動をすると、毎回ポキっと膝がなるもんな。


 ほんと、忍者への道は遠いな。


 これから時代劇を見る時は、忍者の膝の柔軟さに敬意を抱いて見る事にしよう。


 そんな事を想う、今日の僕なのであります。


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