(278)身から出た錆

 仕事があるのは良い事だ。


 個人事業主である僕の仕事が忙しいという事は、それなりに利益に結びついている筈なので、それは良い事な筈だ。


 そう思いつつも、自分で自分に仕事を詰め込み過ぎて、寝る時間さえ惜しむ事になる事もしばしばある訳で。


 自分で仕事量を調整できる筈なのに、忙し過ぎて眠る時間さえ無くなるってのは、つまりは僕の仕事量の管理が出来ていないという事な訳で。


 だからかどうか、仕事に一区切りついて自宅で休んでいても、何だか心身がリフレッシュ出来ている気がしない事もあったりする訳で。


 困ったものだ。


 コロナ禍以降、どうにも自分のコントロールが下手になっている気がするな。


 取引先の仕事のペースもおかしな感じがするし、何となく、自分と顧客の間の時間軸がズレてきている様な気さえする訳で。


 というか、色々な物価が上がっているのに、仕事の単価が変わらないおかげで苦労しているとも言えるかも知れないな。


 つまりは、仕事ひとつあたりの収益率が下がっているので、仕事量を増やさなければならない訳で。


 しかも、コロナ融資とかの返済も重なっている訳で。


 聞くところによると、コロナ融資の返済が滞る企業も多くいるとかで、倒産件数が増加しているのだそうな。


 さらに、個人単位でコロナ特別貸付みたいなのを利用した人の6割近くが返済できずに、政府の取り立て強化が始まっているんだとか。


 政府が借金取りって、恐ろし過ぎるだろ。


 こちらの個人情報を全て把握しているんだから、いつでも口座を差押える事ができるし、財産があればそれらを差押える事も出来る。


 役所が親切な人ばかりなら、まだ相談すれば何とかなるのかも知れないが、都内の役所などは事務的に処理をされるだけで冷たいものだ。


 都会にそうした人が多いのだとすると、街の雰囲気はどんどん悪くなっていくんだろうな。


 僕が仕事量を調整できていないのは、ある意味「身から出た錆」と言えるだろう。


 しかし、コロナ禍をここまで拡大したのは国民のせいじゃない。


 政府の愚策が続いたせいな訳だから、はっきり言って政府に責任を取ってもらいたいという気分だ。


 もうすぐ衆院選があるかもなどと噂されているが、その時には自民党の連中には、大勢に落選してもらい、それこそ「身から出た錆」を味わってほしいものだと痛感するな。


 などと、心の狭い今の僕の状態から察するに、今も僕は仕事に追われてひいひい言っているという事なのだろうな。


 いや、ほんとそうなんだけどさ。


 何のために働いているのかわからない状態で仕事を頑張るのも辛くてね。


 願わくば、「働き甲斐のある社会」で仕事を頑張りたいものです。


 社会が早くそうなる事を願う、そんな今日の僕なのであります。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る