(226)もたれる

 若い頃、仕事で上司と一緒に顧客に会う時等に、ビジネスマナーの教育を受ける事が多かった。


 お辞儀の仕方でも「腰を曲げる角度が足りない!」とか「猫背になるな!」とか「ソファや椅子に座る時に背もたれにもたれるな!」とか、色々だ。


 猫背気味だった僕は、腹筋を鍛えていないのが悪いのか、背筋を伸ばして背もたれにもたれない様にするのは、ちょっと辛かった。


 今は仕事の時は背筋を伸ばす事が苦痛では無いのだが、椅子に座る時は背もたれに身体を預ける様にしている。


 まあ、年齢的なものもあるだろうが、顧客が僕に求めているのは「成果物」であって、それ以上でも以下でも無いからだろう。


 で、実は昨日の朝の事なのだが、ベッドから起き上がった僕は少し胃もたれしていた。


 前日の晩に夜食としてカップラーメンを食べたのが悪かったのかも知れない。


 で、今更思ったのだが、「胃もたれ」って表現を考えた人って、胃袋がどんな状態になっている姿を想像したのだろうか。


 胃袋がだらしなく肉の壁にもたれている姿だろうか。


 確かに胃もたれの時って、何だか胃袋が重たい気がする。


 胃袋を動かす筋肉が弱っているのか、とにかく「胃袋が、ぐったりしている」感じがある訳だ。


 となると、やはり胃袋がぐったりと壁にもたれている姿に納得出来る訳で。


 なるほど。


 ならば、便秘でお腹が重たい時は「腸もたれ」とかもアリなのだろうか。


 それとも、もたれるのは胃袋だけなのだろうか。


 胃もたれの他に「もたれる」と表現する内蔵を知らない僕は、胃袋に座椅子でも用意してあげたい気持ちでいっぱいな訳で。


 でも、お腹が空くと胃袋に仕事してもらわないとならない事情を鑑みると、やはり「元気出せよ」と励ます方がいいのかも知れないな。


 そんな訳で、今日は辛めのカレーライスでも作ろうと思います。


 スパイスの効いたカレーで、胃袋に喝を入れる為にもね。


 皆様も、胃袋は大切にしてあげて下さいませ。


 年齢と共に、元気を無くしやすい病弱な子ですので…

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