(187)進化?退化?
最近、毎月の仕事で漫画を描く事がある。
おかげさまで顧客の中でご好評らしい。
で、今度はその漫画のキャラクターを使ったイラスト作成を依頼される事になった訳で。
ありがたや、ありがたや。
僕が漫画やイラストを描く時に使っているのが「CLIP STUDIO」というアプリで、通称「クリスタ」と呼ばれているらしい。
慣れないうちは色々苦労したものの、徐々に慣れてきたおかげで、作業効率が良くなってきた気がする。
プロの漫画家にもこのアプリの愛用者が居るらしいが、その気持ちがよく分かるな。
僕の場合は、まだ紙に絵を描く感覚の方が性に合っている気がしているのだが、いずれクリスタを使いこなせる様になれば、「紙に絵を描ける気がしない」なんて日が来るんだろうな。
事実、今の僕は「原稿用紙に手書きで小説を書く」なんて、想像も出来ないもんな。
昔の小説家は、原稿用紙に手書きで物語を紡いでいたのに、技術の進歩によって文字起こしが楽になって、スピードも上がったおかげで、今は沢山の作品が次々に生まれる時代になった。
これは作品が生まれる環境が「進化」したと言えると思うのだが、同時に、人間のアナログ機能が「退化」しているとも思える訳で。
携帯電話が「進化」した事で、自分の電話番号さえ覚えられない程に、僕の記憶力は「退化」しているし。
クリスタでイラストを描く僕の技術が上がれば、それは表現できる環境の「進化」ではあるが、僕の絵画力はやはり「退化」してゆくのだろう。
そう言えば、最近は自動車の事故が多いよね。
アクセルとブレーキの踏み間違いによる事故が増加しているらしい。
車のハイテク部分が「進化」したおかげで、クルマの運転は簡単になった。
だけどそのおかげで、ドライバーの技術やモラルが「退化」したのかも知れない。
つまり、「進化」と「退化」は光と陰みたいなもので、一対なんだろうな。
世の中で、行き過ぎな位に「進化」しようとしている分野を見つけたら、気を付けなくちゃならない。
その陰には、取り返しがつかない位に「退化」してゆくものがある筈だから。
世の中が円滑に回る為には「バランス」が重要だ。
最近は、社会全体でバランスが崩れている気さえしてならないや。
大切にしなくちゃな、バランス。
そんな事を思う、今日の僕なのであります。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます