(154)ペンタブ

 今月分の漫画を納品して、顧客に褒められた事で気を良くした僕は、来月分の漫画の下書きでもしようかと、自宅でPCに向かい「CLIP STUDIO」を起動した。


 で、新規原稿用紙を開いて真っ白な画面に鉛筆ツールで下書きを初めていったのだが・・・


 何だろう・・・


 何か、感触がおかしい気がするのだが・・・


 で、ペンタブのペン先をよくよく見てみると・・・


「ペン先が短くなってないか!?」


 と、つい声を出してしまった。


 ペン先はプラスチックで出来ていて、芯の部分は先が丸くなっていた筈なのだが、何故か真っ平な形状になっている。


 つまり、たった一話の漫画を描いただけで、ここまですり減ったという事なのだろう。


 いやいや、マジか。


 こんなにもペン先って消耗するものなのか。


 ペンタブのメーカー名は「WACOM」だ。


 アメリカ等では喫茶店などでもクレジットカードの電子サインをするタブレットがあるが、そのメーカーでもある、あの有名なWACOMだ。


 こういう商品のメーカーとしては、恐らくトップメーカーである筈なのだが、そのWACOMのペンタブでも、ここまで消耗するものなのか・・・


 これって、プロのイラストレーターさんとかはどうしてるのかな・・・


 ペン先だけで交換できるようなパーツを売ってるのかしら。


 ペンの形状を見るに、恐らくはペンごと交換しなければならないのではなかろうか。


 いったいいくらくらいするものなのかとアマゾンで確認してみると、大体3000円くらいからありそうな感じだ。


 来月の漫画もこのペンを何とか使うとしても、その次の漫画は、もうこのペンでは苦しいかも知れない。


 となると、2か月に1回はペンを交換しなければならないという事か。


 そうだったのか・・・


 てっきりマウスみたいに1年くらいは使えるものだと思っていたが、ペンタブ用のペンというのは、実は消耗品だったんだな・・・


 うーん、盲点だった。


 まあ、最初は操作に慣れないのもあって、「描いては消して」を繰り返していたせいもあるとは思うのだが、それにしても、インクペン2本分くらいしか絵を描いていないのに、こんなにも消耗するものだとは・・・


 でも、ペン先が平になるのを防ぐ様な描き方なら出来るかも知れない。


 昔は建築図面を手描きしていた僕だ。


 製図で線を引く時には、シャープペンシルを回しながら、ペン先が常に尖っている状態を保つのが建築士に必須のスキルだった時代を生きた僕なら、もしかしたらいけるんじゃないか?


 プラスチックのペン先を尖らせたまま、ペン先が削れて無くなるまで使い続ける事が。


 という訳で、ちょっと試してみようと思った、貧乏性の僕なのでありました。

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