(101)税務署怖い
2020年、社会はコロナによるパンデミックでマスク争奪戦が繰り広げられていた。
人々はロックダウンによって行動を制限され、ビジネスにも影響が出ていた人も多い事だろう。
個人事業主である僕も同様で、2020年3月以降のコンサル案件は全滅し、収入は激減。何とかしなければと物販ビジネスへシフトして頑張っていたそんな時、オフィスに税務署の職員がやってきて「税務調査」が始まった。
過去7年間の金の流れを全て把握している税務署は、僕が日本全国に出張している経費等を疑問視したらしく、様々な書類を調査して、結果的に過去5年に遡って修正申告させられ、追徴課税でおよそ500万円を言い渡された。
これが僕の貧乏生活のきっかけになった訳だが、ほんと、税務署って恐ろしいところだよ。
コロナ禍でみんなが苦しんでいる時に税務調査とか、どんだけ鬼畜なんだか。
と思っていたものの、それから約3年コツコツ税金を分割支払いしているうちに、何とか残り100万円くらいまで減らす事が出来ている。
昨日は残っていた都民税を完納し、少なくとも都から督促を受ける事はもう無いだろう。
で、少しスッキリした気分でオフィスに出勤すると、何やら北海道の市外局番から電話がかかって来た。
何だろうと電話に出ると、相手は北海道の税務署の職員だった。
税務署という単語を聞くだけで恐怖を感じてしまう僕。
「北海道の税務署がウチにどういったご用件ですか?」
と少し不安交じりの声で訊いてみると、どうやら3年前まで取引していた北海道の業者との取引に関しての詳細を聞きたいという事だった。
あ、これってアレだ。
その業者に対する税務調査だ。
その税務署の職員は、僕よりもその業者との取引について詳しくしっており、過去に26回僕からの支払いがあった事を、逆に僕が教えてもらった。
いや、僕だって調べればそれくらい知る事は出来るんだけどね。
で、その職員は僕に、
「これまでの取引に関する発注書と請求書のコピーをこちらに送って頂けませんか?」
と言う。
なるほど。
ここで僕が断れば、僕も何かしら疑われる事になるって事か。
それは困る。
もう税務署の調査を受けるなんて経験はしたくない。
過去5年分のファイルを解くだけでもかなりの手間だが、致し方あるまい。
北海道の業者さん。
どんな脱税をしたのか知りませんが、コロナ禍以降、日本中の税務署が徴税を強化していますから、きっと逃れる事は出来ませんよ。
今の日本政府は狂っているんです。
増税に次ぐ増税で人々を苦しめ、インボイス制度の導入で中小企業や個人事業主を廃業に追い込み、マイナンバーカードの普及で国民を監視する社会にしてゆくんです。
だから、頑張ってくださいね。
陰ながら、応援していますよ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます