(53)恐怖の言葉
人によって、何に恐怖するかというのは色々だ。
そして、その恐怖を「言葉」にして投げかけられる事で、物理的に恐怖を感じるような状況で無かったとしても、言葉を投げかけられた当人は身震いするほどの恐怖を感じたりする訳で。
プロの作家さんなら、「今日が締め切りですよ」という編集さんの言葉に恐怖するのかも知れない。
子供の頃は、母親に「宿題やらんならファミコン捨てるで!」と言われるのが恐怖だったな。
実際、2度ほど捨てられたし。
今の若者だと、
「勉強しないならスマホ捨てるよ!」
と言われるのが恐怖だったりするのだろうか。
そういえば、バイトに来ていた高校生が
「インターネットが使えなくなります」
と言われるのが恐怖だとか言ってた気がするな。
僕の様な個人事業主は、税務署から電話がかかって来ると身震いする訳で。
あとはアレだな。
業者からとんでも無い金額の請求書が来たりしたら恐怖で震える事があるかな。
他にも、神戸の地震を体験した事がある僕は、スマホから「緊急地震速報です!」と聞こえてきたら慌てふためくってのもあるかも知れないな。
でも、意外と些細な事で恐怖を感じる事があるもので、今日は本当に
顧客との打ち合わせを終えて駐車場に向かう途中で、用を足そうとトイレに入ったのだが、手洗い場に清掃をしているおばさんが居て、鏡越しに僕と目が合った時に言われた言葉が、
「ここ、女子トイレですよ」
・・・・・・・・・
ね?
恐怖でしょ?
女子トイレに僕みたいなおっさんが居たら。
でも、今日の僕は運がいい。
幸い、トイレで他の利用者に出会わなかったからね。
もし出会っていたら・・・
今更ながら、僕の身体が震えだすのですよ。
しかし、男子トイレと女子トイレを間違うなんて、疲れてるのかしらね。
これからは、ちゃんと気を付けなくちゃな。
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