(33)子供時代
誰しも子供時代があるもので、幼き頃の思い出というのは、なかなかどうして自分自身の根幹に深く根付いているものだ。
子供の頃に外で遊ぶ事が多かった場合、その思い出が「良い思い出」だと、大人になっても外出が好きになったりする。
しかし、子供の頃に外出して恐ろしい目にあったり、嫌な思い出しか無い場合は、大人になってもインドア派になる事が多かったりする。
しかし僕の場合は、家族で旅行に行った時の思い出で楽しかった事などほとんど無いのに、大人になった今も旅行に行くのが大好きだ。
これには理由があって、次男の僕は旅行に行っても自由に動く事ができず、両親や兄の行動に振り回されるだけだったからだ。
旅行というのは「気になった時、すぐにその場所を訪れる」というのが最高に楽しいのだと思っている。
なので僕の場合、子供の頃から「一人旅」が好きになり、むしろそんな旅行しか楽しめない事を自覚した。
おかげで大人になった今、ようやく自由な旅を楽しめる様になった訳だ。
つまりは大人の行動というのは、子供の頃の思い出まで遡って行く事で意味や本質を知る事になるのだと思う訳だ。
小説の登場人物にも子供時代がある筈で、僕はキャラ設定を考える時にその辺りを特に気にしている。
なので登場人物が「何をやらせても完璧な聖人君子」なんて物語は僕には描けない訳で。
人間って「欠点」があるから愛おしいと思うんだよなぁ。
たまに学園ラブコメなんかで「完全無欠で学園一の人気者」というキャラを見る事があるが、僕はこの設定は苦手だ。
完全無欠な人間という時点でも微妙なのに、それが学園一の人気者なんて事は有り得ない、というか僕には受け入れられない。
むしろ「完全無欠のメッキを剥がしてやろう」という気持ちになる。
なるほど。
僕自身はどうやら、サディスティックで卑屈なキャラなのかも知れないな。
うん。
思い当たる節しか無いな。
という訳で、サディスティックな僕は、これからも頑張って「欠点だらけのキャラ」として愛される様に頑張ろうと思います。
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