グループ決め 1

生徒会長が説明するには、これからそれぞれ学年内の中でグループを作る事だった。

ただし、条件としては3つある。

1つ、1グループの人数は4人であること。

2つ、グループ内に必ず一人は異性をいれること。

3つ、上級生から配られた紙A,B,C,Dそれぞれ一人ずつからなるメンバーとする。



紙に書いてるA,B,C,Dには学力、身体能力、コミュニケーション能力、芸術性、その他の5つの総合評価で割り出されている。

Aが一番成績が高くDが一番成績が低いといったところだ。

A,B,C,Dそれぞれの比率は1対1対1対1。

生徒の人数は丁度200人。          1クラスに40人5クラスからなっている。

50人ずつで割り振られていて余るなんて事はないようだ。


この5つの評価は、中学3年間と受験での指標でつけられてるとのことだ。

となると、今後の状況次第で変わってしまうのか?







自分の手元にある、紙を見てみる。

黒い文字で「"D"」と書かれてあった。





生徒会長「このグループ決めについては、外部には他言無用。見つかった場合は退学となる。

そして、一度決まったら変更は出来ない。

最後に制限時間は、150分とする。

それでも、決まらなかった場合はこちらで勝手に決めさせてもらう。

後これをみてくれ」


生徒会長は後に指をさした。

体育館の後に大きい液晶パネルが置かれている。


生徒会長 「液晶パネルだ。残りの人数と決まった人数が右上に表示され、決まったグループのみ名前が表示される。質問があれば、周りにいる上級生に聞いてくれ  俺からは以上だ」




周りをみてみると困惑してる者が多数のようだ。それはそうだろう。

いきなり、グループをつくれだと。

何の為にグループをつくるのか、今決めるグループがこれからどれだけの影響を与えるのかなど、説明は一切されずに、最低限の説明しかされていない。

ふと、隣を見ると赤いショートの髪をした女の子は、先程と打って変わって目をきょろきょろして落ち着きがない。

それどころか、小刻みに身体が震えている。


("これから起こる事に心配なのだろうか")




だが、極少数ではあるが口を吊り上げひそかににやけている者、状況を飲み込み前を見据えている者もいた。

この人達は多分俺と考えている事は同じだろう。


静まり返る会場の中、時計の秒針だけが流れる。



正直現時点で、何をするかは皆目見当はつかないが、何をするべきかの方針はある程度固まった。



生徒会長 「では、スタート」









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