世界各国で販売された本「ゴーストハックの理論と方法、How to hack the ghost」は、無料から高額な金額で販売された。実際に購入する者は殆どいなかったが、本の内容はハッキングされ、知れ渡った。中身は「白紙」であった。何も書かれていないか、書かれていても意味不明、用途不明な言葉等であった。

　A国、B国、C国の第五世代AI技術者達がこの本の事を知り、本の内容や著者、関係機械などをくまなく調べ上げたが、高度な第五世代戦術AIに影響を与える様な情報やプログラムは何も発見出来なかった。

　しかし、この本が世界で販売された後に、各国の第五世代戦術AIの挙動に変化が現れた。制御不能になる時間が数秒間長くなったり、制御が安定したりした。

　各国のAI技術者はこの挙動の変化を解析しようとしたが、原因はわからずだった。