俺にちゃんとしたヒロインを!!
高橋湊
プロローグ1話
今、俺は何にもない草原に立ち尽くしている。
いや、ホントなんでこうなった……
空を見上げる。とても空がきれいだ……
……このまま、現実逃避したいがなんとか意識を連れ戻す。
俺はしがないごく普通の学生だった。
テキトーにどっかに入社して、テキトーに結婚して、テキトーに生きていく……と思ってた。
じゃあ、なんでここにいるんだ?
―――確か、普段いつもどおりに登校して……いつもと違うのは靴紐が普段よりも緩いと思って靴紐を結び直すか、そのまま行くかで少し悩んだくらいだ。
そして、普段よりも少し遅れてホームにたどり着いた。電車特有の音が聞こえて急いで、列に並ぼうとしたとき俺はよろけて線路に投げ出された。
俺の目の前には電車が迫ってきて、電車の音が頭に直接響いてくると思うくらいうるさかった。と言っても今思い返すとだが……
その時に時間が止まったように感じた。俺はなんとなく死ぬと分かっていたから、最期死ぬ原因を知っておきたかったんだ。
そして、ホームを見る。ホームには会社員や学生がたくさんいた。
俺を見て驚いた顔をするおばさん、女子高生は俺にスマホを向けてた。……多分、写真を撮ったんだろう
目の下に真っ黒なくまがある人は社会人だろうか。
俺を見て目を少し見開いたあとに、焦ったような顔をする。会社に遅れてしまうんだろう。
あとは、何も代わり映えしない。
俺はなんとなく、目だけ動かして、もう見れないだろう自分を見る。真っ黒な髪が風に煽られて普段よりも綺麗に見える。
昔よりもほんの少し色褪せた制服はぶかぶかだったのに、今はぴったりだ。
そして、普段と変わらない靴は使い古されて泥がついたりして少し、いや結構汚くなってた。
……そして、靴紐は普段と違いほどけていた。
……えっ、いやいやウソでしょ
流れ的にめっちゃ他殺とか大きな事のはずだよね?
体がどんどん冷たくなっていく。冷や汗がすごい
普段と違うのは靴紐くらいだった
じゃあ、俺の死因は……
俺はまた空を見上げた。とても空はきれいだった……
しばらくして、俺はほんの少しの希望をかけてとびそうになる意識に鞭打って思い出していった。
――――轢かれそうになって、目を覚ますとそこは何にもない空間だった。そこには背後にキラキラしたエフェクトを放つ男の人がいた。人は死ぬと怖いと思わなくなるというのは本当らしい。
「あ、すいません。そのキラキラしたの辞めてもらっていいですか。ちょっと、さっき電車の光で目やられちゃってあとなんかキモイんで」
ホントよく初対面で言えたな……我ながらやばくない?
すると男の人は
「えっ、あっえっとすいません。
最近の人ってこんな失礼なの? 」
彼は後ろを向くと
「えっいや、これ後光だし、さっきの死ぬまでの厨ニ臭い感じよりマシだし……
えっ待ってこれ不審者に勘違いされるオチじゃな い? えっやばくね? 神様だよ?
不審者に間違われたら笑い者じゃない!? 」
ブツブツなにかつぶやいたあとヒステリックに叫んだ。
……えっコイツ、ヤバくない?
俺はすぐ逃げれるようにクラウチングスタートの姿勢をつくる
「ま、まあ気を取り直して
貴方は死んでしまいました。」
と無理やり取ってつけたような笑顔で振り向きざまに言った。俺と目が合った瞬間にその顔が凍りつく
「えっ、なにしてんの? コイツヤバくない? えっ、不審者を呼び寄せちゃったんですけど……アッハハハハハッ―――」
神様もとい不審者は死んだ魚の目をしながら、笑いだした。
ムカついたので俺はソイツもとい不審者に遠慮なくテレビで見た右ストレートもどきを決めた。
今、俺は何にもない草原に立ち尽くしている。 いや、ホントなんでこうなった……
空を見上げる。とても空がきれいだ……
……このまま、現実逃避したいがなんとか意識を連れ戻す。
俺はしがないごく普通の学生だった。
テキトーにどっかに入社して、テキトーに結婚して、テキトーに生きていく……と思ってた。
じゃあ、なんでここにいるんだ?
―――確か、普段いつもどおりに登校して……いつもと違うのは靴紐が普段よりも緩いと思って靴紐を結び直すか、そのまま行くかで少し悩んだくらいだ。
そして、普段よりも少し遅れてホームにたどり着いた。電車特有の音が聞こえて急いで、列に並ぼうとしたとき俺はよろけて線路に投げ出された。
俺の目の前には電車が迫ってきて、電車の音が頭に直接響いてくると思うくらいうるさかった。と言っても今思い返すとだが……
その時に時間が止まったように感じた。俺はなんとなく死ぬと分かっていたから、最期死ぬ原因を知っておきたかったんだ。
そして、ホームを見る。ホームには会社員や学生がたくさんいた。
俺を見て驚いた顔をするおばさん、女子高生は俺にスマホを向けてた。……多分、写真を撮ったんだろう
目の下に真っ黒なくまがある人は社会人だろう。
俺を見て目を少し見開いたあとに、焦ったような顔をする。会社に遅れてしまうんだろう。
あとは、何も代わり映えしない。
俺はなんとなく、目だけ動かして、もう見れないだろう自分を見る。真っ黒な髪が風に煽られて普段よりも綺麗に見える。
昔よりもほんの少し色褪せた制服はぶかぶかだったのに、今はぴったりだ。
そして、普段と変わらない靴は使い古されて泥がついたりして少し、いや結構汚くなってた。
……そして、靴紐は普段と違いほどけていた。
……えっ、いやいやウソでしょ
流れ的にめっちゃ他殺とか大きな事のはずだよね?
体がどんどん冷たくなっていく。冷や汗がすごい
普段と違うのは靴紐くらいだった
じゃあ、俺の死因は……
俺はまた空を見上げる。とても空はきれいだ……
しばらくして、俺はほんの少しの希望をかけてとびそうになる意識に鞭打って思い出していく。
――――轢かれそうになって、目を覚ますとそこは何にもない空間だった。そこには背後にキラキラしたエフェクトを放つ男の人がいた。人は死ぬと怖いと思わなくなるというのは本当らしい。
「あ、すいません。そのキラキラしたの辞めてもらっていいですか。ちょっと、さっき電車の光で目やられちゃってあとなんかキモイんで」
ホントよく初対面で言えたな……我ながらやばくない?
すると男の人は
「えっ、あっえっとすいません。
最近の人ってこんな失礼なの? 」
彼は後ろを向くと
「えっいや、これ後光だし、さっきの死ぬまでの厨ニ臭い感じよりマシだし……
えっ待ってこれ不審者に勘違いされるオチじゃな い? えっやばくね? 神様だよ?
不審者に間違われたら笑い者じゃない!? 」
ブツブツなにかつぶやいたあとヒステリックに叫んだ。
……えっコイツ、ヤバくない?
俺はすぐ逃げれるようにクラウチングスタートの姿勢をつくる
「ま、まあ気を取り直して
貴方は死んでしまいました。」
と無理やり取ってつけたような笑顔で振り向きざまに言った。俺と目が合った瞬間にその顔が凍りつく
「えっ、なにしてんの? コイツヤバくない? えっ、不審者を呼び寄せちゃったんですけど……アッハハハハハッ―――」
神様もとい不審者は死んだ魚の目をしながら、笑いだした。
ムカついたので俺はソイツもとい不審者に遠慮なくテレビで見た右ストレートもどきを決めた。
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