第2話

遡ること1世紀、大きな揺れが関東を襲う。

ドン!と大きな音がした。その直後に立ってはいられないほどの大きな揺れが襲ってきた。次々に家が崩壊させられ、火事が起こり瞬く間に炎は崩壊していく家を包んでいった。そこで数えきれないほどの悲鳴や、怒り、負の感情を表す声が響く。そして、数えきれないほどの声が消えた。そしてまた消えそうな少年の声が1つ。

「熱い、痛い。」

崩壊した家の下敷きになり、そこに炎が容赦なく襲い掛かかっている。助からないことは一目瞭然だった。下半身は瓦礫に押しつぶされ、上半身に火が移りはじめていた。彼がどのような死を遂げるかはわからない。出血多量で死んでしまうのか、それとも全身に炎が周り、脳まで溶かし、その姿までも消されてしまうのか。どちらにせよ彼が幸せになれる未来は待っていないだろう。


ザ、ザッザーーーーーーーーーー

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