陽葵はパパ似
さて、前回で一旦最終回にしていたのですが、やはり再開しようと思います。今回は前回の直後のお話です。
2017年 5月3日 大阪 某テーマパーク
「璃華ー!勝手に行っちゃダメ!」
連休とあってやはり陽葵と芳美に催促され、家族5人で出かけている葛西家。璃華ももう1歳と2ヶ月、もちろん自分で歩けるようになって芳美以上にお転婆になってきていた。そんなやんちゃな妹を追いかけ回し連れてくる陽葵を見てなんだか可哀想になってきた冬未は自分が璃華を見とくから芳美とパパと3人で遊んどいでと声をかける。まあ実のところ冬未は乗りたくないアトラクションなどが多くて言い出した事だろうなと3人ともそれはお見通しであったがあえて言わない。
「パパ、ねーね、こんだあれのろ」
「芳美ぃ、さっきも乗ったでしょ。ほら、ねーねはあっちの方がいいな」
「えー」
「また後で乗れるたい、ね?」
「うん、わかった」
そんな娘達のやり取りに何かデジャヴを感じる隼瀬。遠巻きに見ていた冬未はデジャヴどころかはっきり思い出していて、陽葵に小さい頃の隼瀬の面影を重ねていた。して、一通り楽しんだ後、宿に戻ってお風呂と食事を済ませた後すぐに寝た子供達を見つめ、酒を酌み交わしながら感慨に浸る両親。
「高校出て2人でこっち出てきて、陽葵が産まれたつがもう8年以上前か」
「そうよなあ、まちっと時間のゆっくり進んで欲しかばい」
「ほんなこんねえ・・・今度また産まれたらまたはよ感じるんだろね」
子供達の成長は嬉しいが、この時間の流れはもうちょい緩やかであってくれないかなと思う親達であった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます