Episode.6


「超ウケる 笑」



     「私達にとっては、

  もう笑い事じゃないんだけどね…」


「ん?なんで?」


      「だってフントくん、ガチで上手いけど、

           ガチで演歌歌謡の歌声だから」


          「色モンバンド確定だもーん…」


「あ、そっか」



「ご愁傷さまぁ~^^」



    「ゆずきはいいよね、

     別格に歌上手いから」


            「人選に格差ありすぎぃ~」


「それはわたしに言われても」



「別にわたしが決めてるわけじゃないし」



   「でも選考した男子、『ゆずきすと』多いもん」



「…それも、


 わたしに言われても 苦笑」


「ひとの好みはどうしようもないし 笑」



   「やっぱり外見のメリットって、

     相当あんだねぇ…」


「それに、わたしよりキレイなひと、


 たくさんいるでしょウチの大学」


               「それなんだよぉ!」


「ん?」


      「あの2人がウチのサークル入った動機」


「動機?」



     「なんかねフントくん、


 『秋葉栞』と肩がぶつかった事があったみたいで」


「うわっ!『A5ランク』だ」

             「そうそう!それそれ!」


     「普段やっすーい豚バラばっかだったのに、

いきなり急にA5の、たっかーい肉いっちゃったから」


「逆に女性に対する免疫力が低下しちゃったっつって」


            「まさくんがフントくんの、

      免疫力を回復させる為に入ったんだって」


「それ、100パー親睦目的 爆笑」


「ってかなに?

 高橋くんのその、超優しい性格は」


  「まさくん、ムッチャいい人だよ!」

     「…変な人だけど 笑」


「へん?」


 「まさくん、浪人してウチの大学入ったんだけど」

「受かるかどうか、ドキドキしながら受験勉強してる、

    その状況がツボったみたいで」


 「『敢えて』入試を何度かスルーしたんだって 笑」


「あぁ、それはフツーに変態だね~ 笑」


      「でしょ 笑」


「しかも『何度か』て 爆笑」



                   「まさくん、

    あの『変態サークル』入ればいいのにね 笑」

           「なんだっけ…サークル名…」


「『創造したい会』?」


             「そうそう!それそれ!」


「でもあそこは、

『使える変態』が集うサークルでしょ?」


「ナチュラルな変態は、受け付けないんじゃない?」


                 「あそっか 笑」



「あれ?」



「でも横山くんって、

 フリスビーのサークル入ってなかったっけか」



     「フリスビー投げて、

 それを犬がキャッチするやつあるでしょ」


「うん、あるねぇ」


  「あれを真似しようと思ってやったら、

   顔面思いっきりフリスビーぶつけて」

   「歯が欠けたんだってさ 笑」


「なにそれ 苦笑」


            「その、犬真似する為だけに

           サークル入ってたんだって 笑」


「『ってた』って事は…辞めたんだ 爆笑」



       「うん、「ムリー!!(● ˃̶͈̀ロ˂̶͈́)੭ꠥ⁾⁾」って

                なったんだって 笑」


「もうそれ、お笑い芸人の領域 爆笑」



「朱鳥祭どうすんの?」

「OBのひととか聴きにくるでしょ」


        「実際まだ曲合わせもしてないから、

     フントくんのハモり力は未知数なんだけど」


   「ハモりも出来たら「ラッキー!」って感じで」


     「じゃなかったら、

   それまでになんとか開花させて、

  『色モンバンド』を阻止するつもり」



 「んで無駄なあがきに終わりそうな気配を感じたら…

     そっちは開き直って、別のバンド組む! 笑」


「じゃあ」


「もしそうなったら、わたし一緒にやるよ♪」


    「うん、そのつもりで

   今ゆずきに話してんだもん 笑」


「そか 笑」




「あ」



「そしたら、ギャルバンとかもいいかもね^^」


             「あ!いいかも~、それ」


   「でも歌声聴いた感じだと…

   ほぼそっちになりそうだから」

  「「ゆずきと3人で、他のメンバー

 誰にしようか相談しよ!」って話もしてたし 笑」



「ん~」


「じゃあ、芽衣とかぁ。。


奈緒美辺りに声かけてみよっか」

              「おお!何気に豪華!」


     「理美ぃ、ゆずきに相談してよかったね!」


   「うん!ちょっと未来に、

   希望の光が見えてきた!」



「あは 笑」



「フントくん、そんなに破壊力あんだ 笑」


        「だって『石橋叩板郎』だよ~!?」


               「ゆずきも聴いたら、

      一気に健康ランドの気分になれっから!」



「あ!」


「そしたらみんなして、浴衣着ればぁ?」

「あの薄っぺら~い、温泉仕様の 笑」



       「よし!」

  「もうそっちはそっちで極めるか!」


 「美波!うちら、歌謡舞踊で舞い踊るよ!」


        「かよーぶよー?って…なに? 笑」


   「桜の枝とか、花笠とか持って

  踊ってるひといるでしょ、演歌とかで」



      「ああ!紅白とかで観たことあるかも!」



                    「…って」



  「ちょー恥ずいんだけど、あれやんの (; ・`д・´)」


「あはは 爆笑」


「理美って、なにやっても

 手ぇ抜かないタイプだかんねぇ」

「諦めなぁ、美波 笑」


    「大丈夫、安心して!」

「うちのママの知り合いに振付け師さんいるから!」


       「えー!そんな本格的にやんのー!?」


    「だってOBの人達に、

  中途半端なもん見せたくないもん」

「美咲さんとかだって来るかもしれないし」


「うわ、ちょー楽しみ」



「そしてわたし、完全に他人事だと思ってる 爆笑」



「ってか、ああいう浴衣ってどこで売ってんの? 笑」


      「大丈夫!」

 「ママに相談すればなんとかなるから!」


「さすが『元アイドル』ママ 笑」

「コネクション半端ない 笑」

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