第5話 愛情から狂気へ…
「真美…どうして…死んじゃったんだ…
俺はこれから…どう生きていけば良いんだ…」
「お義父さん…私が…いるよ?…
もう泣かないで…」
「…朋美ちゃん…ありがとう…」
お義父さんは本当に母を愛していたんだと思う。
それ故に母を失った悲しみはお義父さんの心を歪に蝕んでいった。
・・・
「酒だ~酒がねぇぞ~!!!」
「お義父さん…もう飲んじゃダメ!!
身体壊しちゃうよ!!
そしたら…お母さんも悲しむよ…」
「くっ…うるせぇ!!!」
私は徐々にお義父さんに叩かれるようになっていった。
「お義父さん…ぐすん…」
・・・
「ちくしょう…何で真美が…何で俺は独りなんだよ!!!」
「お義父さん…私が…いるよ?」
私はお義父さんを抱きしめた。
「…朋美…お前は…お母さんに…真美にそっくりだな…」
「え?…そう…かな?…」
その時初めてお義父さんが娘を見る目から女を見る目に変わった気がした…
いやらしく私の全身を舐め回すように見るようになった…
私はその時からお義父さんに恐怖を感じるようになってきた…
・・・
そして…運命の分岐点…
「お義父さん…いないの?」
お義父さんがいない事を確認し、私は一人お風呂に入った。
最近…覗かれているような感じがしている…
そんな事は流石にないだろうと思いつつも、身の危険を感じている…
だからお義父さんがいない事を見計らってから私はお風呂に入る事にしている…
「はぁ…何でこんな風になっちゃったんだろ…
昔は…優しいお義父さんだったのにな…」
バチン!突然電気が消えた。
「え?きゃああああ」
いつの間にか私は胸を乱暴に揉まれ…
私は純潔を奪われた…
電気がつくとお義父さんが
「はぁはぁはぁ…良かったぞ…朋美…これから毎日頼むな…」
そして…地獄が始まった。
毎日毎日…私はお義父さんに穢された…
それだけは飽き足らず…
・・・
ある日家に帰ると
お父さんと見知らぬ中年男性がリビングでくつろいでいた。
中年の男性は私を見るなり舌なめずりをしていた。
「お義父さん…この人…誰?」
「朋美…お義父さんな…普通じゃ物足りないんだ…
だから…な!」
・・・
「嫌ぁぁぁぁぁ!!!」
長瀬さんは大きな悲鳴を上げた。
僕は背中を一生懸命さすってあげた。
長瀬さんは嗚咽をあげながら…
「それから毎週…ひぐっ…自宅だけじゃなく…ホテルとかでも…ひぐっ…
ホテル入る所をきっと見られたんだと…思う…
だから…噂は…本当なの…ううっ…」
言葉がなかった…
自分はどんなに不幸なのだろうと三か月前は思ったものだが…
もっともっと長瀬さんは辛い目に遭っていた…
「…お義父さんは…根は良い人のはずなの…
お母さんがいなくなって…寂しくて…狂ってしまったけど…
でも…このままじゃ…私も壊れてしまう…」
「僕がどこまで役に立つか分からないけど…
根が良いんであれば…余計に今やっている事が如何に狂っているのかを
亡くなられたお母さんがどんなに悲しんでいるかを…
伝えないといけない!!」
「僕が一緒にお義父さんに会いに行き、説得してみるよ!!」
「そんな事…部外者の進藤君に…させられないよ…」
「長瀬さん…僕たちもう友達だろ?
しかも人には言いづらい経験をしている共通点がある…
僕は…一番の友達…親友だと思っている…
だから…力になりたいんだ!!
どこまで力になれるかは…保証できないけど…」
「進藤君… ありがと…」
長瀬さんが僕に抱きついてきた。
甘い香りが長瀬さんから感じられた…
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