第12話

俺、美園和麻は、最近弟の様子がおかしいと感じている。

いや、挙動不審と言うわけではなく。

なんというか、前より何かに警戒しているような感じ?

そう!もっと人を受けつけたくないオーラが強くなったようなそんな感じ。

弟とはクラスが違うから分からないけど

何かアイツを変えるような出来事が起きたのではないだろうか。

弟が心配だ!という名目でおれは生徒会室に


「弟を見守りに行ってきます。探さないで下さい」


と会長のテーブルに置手紙を残して、放課後なので、弟がいるであろう部室に向かった。


弟にバレないようにコッソリ見に行くため道中も早く見に行きたい気持ちを抑えつつ

廊下を走ることもせず、やや早歩き、大股で歩いて向かった。


道中「和麻くんさようなら~」とか「和麻、また明日な!」という声も返事をしつつ

1人で部活動をしている弟の様子を見に行った。


部室につくと、そこには2人の姿が見えた。


よく見なくても1人ロングの髪の女の子がいた。

見覚えがある。あの子は・・・


(リアルうららじゃん!同じ高校の生徒だったのか)


でも、何故リアルうららが友麻のところにいるんだ?

リアルうららと友麻はいつの間に接点を持ったんだ・・・?


曲がり角にひそんで2人の様子を見ていた俺は疑問に思ったが、偶然を装うにも部室は部室棟の1番端にあり偶然を装ったところで不自然すぎて近づけなかった。


(あ、何か話終わったのか。って、リアルうららがこっちに来る!)


のぞき見していたのがバレないよう俺はその場から急いで立ち去った。


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