部屋に緑があると良いらしい

 影響されやすいというのは少なからず自覚がある。


 ソレは鹿だといわれたら、たとえソレが馬であったとしても鹿と理解する。なんてことは流石にないけれども。影響されやすいのは確かにある。


 とくに弱ってるときに、優しく諭されたら、うっかりそうかしらなんて思ってしまうかもしれない。


 例えば、僕が超大金持ちのおばあさんだったとして、道端で持病の癪でうずくまっていたとしよう。そこを優しく介抱されて。お金持ってると不幸になりますよと言われたら。全財産をあげますって遺言いごんを残すかもしれない。


 仮定に仮定を重ねて、複雑な過程を生み出すスタイル。前置き終わり。


 鰯の頭も信心から。


 ある日、風水というもので、部屋に緑、とりわけ観葉植物とかあるといいよなんていう記述を見つけました。でもサボテンは良くないって書いてあって、なんでだよ! ってツッコミもいれましたが。


 のぼせ上がりやすい僕です。さっそく近所で植物を売っているお店を探しました。いやービックリするほどないね。ぷぷっ。


 いつものことだけど、探すとないんだよね。


 色々とお店を回って、しかもお目当ての植物が入荷するのをじわじわと待ちながら、たまに足を運ぶという感じで過ごしていたある日、入荷されておりました。ガジュマル。幸せがくるっぽいです。


 通称・金のなる木。独特の根の形をした木でして、鉢植えで売られているのを見つけて早速購入してきました。


 この木は、沖縄とかではかなりポピュラーな植物でして、妖精のキジムナーというのが宿る木だとか、住むとか言われます。キジムナーは子供の妖精で朝から夕方ぐらいまでしか活動しないんだとか。神様とも妖怪とも。


 それで、キジムナーというのが好むのがグルクン(沖縄の県の魚)で、特に左目が好きらしいです。なんとも不思議な好みではありますねぇ。


 さて幸せがきてるかどうかはともかく、如雨露じょうろや霧吹きで水をあげたり、植え替えたり、肥料あげたりとそれなりに世話をしているのですが、なんだか愛着湧いてきていて、見てほっこりしていたりします。


 観葉植物というのは寒さに弱い傾向があるのですが、幸いにして三度目の冬を迎えられそうです。その間にサンセベリアとかキングバンブーとか増えてる気もするけれども。


 ちなみに、僕は子供の頃に、あさがおとかひまわりとかヒヤシンスとか、ヘチマといった学校の授業の一環でくらいしか、植物を育てたことがなかったのですが、健気に生きてくれていてありがたいです。


 結局のところ、風水とか関係なく、緑があるだけで癒やされちゃっているので良かったななんて思っていますけどね。


 緑のある生活、案外良いものですよ。

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