ホラーゲームは実存する
珊瑚水瀬
始まり
ぴちょん。
水が滴る音が、遠くの方で聞こえる。
その壮大さはいつの日か君を深く底まで飲み込んでいった。
――冷たい。
私は、あなたの為なら命をあげても良いと思ってた。
舌を思い切り噛みちぎる。
それがきっと証明になるだろう。
どうでも良いほど疲れた?そう。
じゃあずっとここに閉じこもっていれば良い。
そうやって扉を閉めて誰かが侵入する道を
大きな木で塞いだ。
それから、招き入れるひとは私の好きな人だけになった。
ずっと、あなたと共に。
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