第16話 ニコの武器
私の足が治って数日後に仕事をしていると姫様に呼び出された。
ニコ 「姫様、どうかなさいましたか?何か忘れたりしていましたか?」
普段呼び出されるようなことはほとんど無いため何か忘れたりでもしていただろうかと考える。
マリ「別に何か忘れたりしているわけではないわよ。今回はニコについてよ。ちょっとついてきなさい。」
そう言われて私は姫様の後ろについて部屋を後にした。
ニコ「どこに向かっているのですか?」
私は姫様に尋ねた。
すると姫様は顔を少しだけこちらに向た。
マリ「今向かっているのはね、宝物庫よ。」
宝物庫に私を連れて行って何をするのだろうか。
ニコ「何をするのですか?」
マリ「別に何かをするわけじゃないわよ。この前から思っていたけどニコって武器持ってないでしょ。この前の模擬戦も、ガミラと戦闘した時も訓練用の剣を使っていたでしょ。だからあなたにまともな武器をあげるわ。私の専属なんですもの、国宝級は無理でもある程度のものはあげられるわ。」
ニコ「確かに武器があると倒すのが楽でいいですが、別に私は武器がなくても大丈夫です。それに最近では魔法も覚えましたし。」
マリ「楽になるなら持っておいて損はないわ。それとニコは学園で魔法を使うのはだめよ。ニコの魔法は特殊だし、実力を隠してほしいんだから。」
そういえばそうでした。
魔法を使えなのであれば武器があったほうがいいですね。
そんなことを思っていると、
マリ「ニコには学園に入ったら私の模擬戦相手になってもらうわ。私と後1人友人を交えてね。」
ニコ「姫様に友人っていたんですね。」
マリ「ひどいわね。私にだって友人の一人くらいいるわよ。最近はあまり会ってないけど、手紙のやり取りくらいはするわ。」
そんなことを話していると装飾された大きく頑丈そうな扉の前についた。
私も扉の前まではきたことがあるが中を見たことはない。
しばらく扉をボーっと眺めていると、
マリ「その扉は罠よ。本物はこっち。」
そう言って姫様は隣の壁を押し込むと壁がくるりと回転した。
その先にはたくさんの武器や鎧などが飾られていた。
マリ「何でもはあげられないからこれをあげるわ。」
そういって姫様は一振りの剣を差し出してきた。
ニコ「特に何も感じませんね。ここに置いておくような剣ではない気がしますが。」
マリ「そうね。この剣には特に特殊な何かがあるわけではないわ。でもね、この剣はこの国が作られた時からあるらしいの。それも一度も折れたことがないらしいわ。それにその伝承を試そうとして今まで色々やってきたらしいけど傷ひとつつかなかったらしいわよ。つまりこの剣はあなたにぴったりなのよ。身体能力と魔力、学園では無理だけど魔法だってあるのだから。」
なるほど確かに私にぴったりの剣だ。
他の人ではただの剣だろうけど私は違う。
ニコ 「姫様、ありがとうございます。この剣ならいろいろな事ができそうで私にぴったりです。」
マリ 「そう。よかったわ。そろそろ学園に入学する準備を始めるわよ。ついてきなさい。」
そう言って出ていく姫様の後ろを剣を大事に抱えてついていった。
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どうも作者です。
久しぶりです。
だいぶ期間が開いてしまいました。
理由としましては少し忙しかったことと、これからの話につなげるための構成などを考えておりました。
今回の話は、番外編的なものですが本編と変わらないようなものです。
次回から学園編に突入します。
2章という形になると考えていただいてOKです。
良ければコメントや評価などよろしくお願いします。
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