第7話 焼け木杭

飲み会の場所の手配は貴志がした。まぁ手配と言っても勤務先の会社が経営しているダイニングバーだった。


貴志とエリーナは、別れてから二年振りの再会だった。


みんなと久しぶりの再会で、酒も進みエリーナはすっかり酔ってしまった。みんな酔っ払いながら、散り散りにタクシーを捕まえて帰宅していった。


偶然、エリーナと貴志が同じタクシーに乗ることになった。エリーナはそこからの記憶が曖昧になり、次の朝目覚めたら隣には貴志が寝ていた。


“あ~やってしまった。”とエリーナは呟き、酒に酔い貴志と寝てしまった事を後悔した。


何食わぬ顔で”おはよう“と貴志が言った。何でこの男は、当然のような顔をしているのかと思った。


私も人の事は言えないけれど、それでも少しくらいは気まずそうな顔をするべきでは?と思った。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る