第17話 カナタの旅立ち
ある日を境に、カナタは全く帰って来なくなった。
“何かあったのだろうか?”
車に引かれたとか怪我をしたとか、心配になり地域一帯を探し回った。
猫は飼い主にその姿を見せず、死に場所を探すと言う。
家にやって来た頃が何歳だったのか不明なので、もういい歳になっていたのかも知れない。
それでも、僕は戻って欲しかった。
そんな僕らの気持ちをよそに、カナタは2度と帰ってこなかった。
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