第75話

 ルリがフェンリル形態に変化するのを待ってからエルクとルリは、アダマンタイト級、オリハルコン級、ヒヒイロガネ級の魔物ひしめく魔物の群れへと突っ込んで行った。


 魔物の群れへと突っ込んで行ったエルクとルリは、お互いに広範囲殲滅魔法と広範囲殲滅仙術を繰り出して先ずは、目の前に広がっている大量のアダマンタイトの魔物を屠ることにした。


「ルリは左側を頼む。俺は右側の魔物の群れを片付ける。喰らえ。仙術、氷の型、氷神の絶対零度領域」


「わかったわ。あら、エルク、あなた、その技を使うなんて私のアイスブレスと少しかぶるじゃないの。私は氷属性と風属性の魔法しか使えないのよ。全く」


「まあ良いじゃないか。お陰で、俺達の前方にいる邪魔なアダマンタイト級の魔物は片付ける事が出来たし、そう文句ばっかり言うなよ。後で何でも一つ言うことを聞いてあげるからさ。なあ、機嫌直して、次に行こ。なあ」


「仕方ないわね。絶対にお願いを一つ聞いてもらうからね」


「ああ、わかっているよ」


 そして、エルクとルリは自分たちの魔法と仙術で氷の世界となり果てた地面を踏みしめ、殆ど殲滅したアダマンタイト級魔物の後方に鎮座しているオリハルコン級とヒヒイロガネ級の魔物と後方に居たお陰でアイスブレスと氷神の絶対零度領域の猛威を逃れ、まだちらほらと生き残っているアダマンタイト級の魔物を殲滅しに進み始めた。


 

 一方その頃、アイアン級からミスリル級の魔物の群れを相手取っていたブロンとバズは、一万体は居たアイアン級の魔物と同じく一万体近く居たブロンズ級の魔物を早々に屠り去りアイアン級とブロンズ級の魔物の後ろに控えていたシルバー級の魔物の殲滅に取り掛かっていた。


「むう、ブラッドウルフの群れか、ちょこまかとすばしっこい奴だな。こんな所でこんな雑魚に時間を取られる訳にもいかないな。バズの奴は大丈夫だろうか。まあ、あいつも主殿の従魔だからこの位の相手なら何とかなるか。ミスリル級の魔物を相手する前に合流できると良いんだけどな。さっさと済ませるかな」


 ブロンはブラッドウルフに時間を取られるのを嫌い、速攻で片を付けるために自身に聖術の聖気と聖属性の強化魔法セイクリットアクセルを重ね掛けして、自分の身体能力を何倍にも強化すると、両手に聖魔法のセイクリットセイバーを発動させるとブラッドウルフの群れへと切り掛かって行った。


 ブロンが両手に纏ったセイクリットセイバーでブラッドウルフの群れを蹂躙している時、父であるブロンが戦っている場所から数キロ離れた場所でシルバーウルフの群れと対峙していたバズは、両足に風の魔力を纏ってシルバーウルフ達を蹴散らしていた。


「はっ、旋風脚、旋風大車輪、ウィンドストーム。はぁ、はぁ、はぁ、やっぱり、まだ魔力が少ないな。まだまだレベルアップが必要だな。お前達、悪いけど、僕の経験値になってもらうよ。僕はまだまだ強くならないといけないからね。じゃないと、主様やルリ様に愛想をつかされてしまうから」


 そして、バズはその後もシルバーウルフやウィングバード等のシルバー級やゴールド級の魔物を倒して行き、後方に少しずつミスリル級の魔物である巨人種のオーガナイト等が見えて来た時、右翼の魔物を殲滅し終えたブロンが左翼へとやって来てバズと合流した。






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