第47話 幼馴染パーティー視点3

 ミゲルたち三人は、三日かけて何事も無く無事にアンディゴ子爵領のティゴンの町まで到着した。


「やっとティゴンの町に着いたな。よし、今日はこの町で宿を取るぞ」


 ミゲル達はティゴンの町に入ると、金欠のため手頃な宿を探した。


 そして、手頃な宿を見つけるとミゲルを除いたゴードン、ナナリー、マリアは迷わずに中へと入って行った。


 ミゲルは、そんな三人を見て渋々と重い足を動かして宿の中へと入って行った。


 宿の中へと入ったミゲルは、宿のカウンターで書類の整理をしている女将らしき女性に声をかけた。


「おい、女将、宿泊したいんだけど、部屋は空いているか」


「ええ、空いていますけど、何部屋ご用意すればよろしいですしょうか」


「そうだな。少し癪だが、今は金欠だからな。二人部屋を二つ用意してもらおうか。お前らもそれで良いよな」


 ミゲルが、ゴードン達三人に凄む様に尋ねると、三人は同時に首を縦に振ってミゲルに了承した。


「と言う事だ。女将、二人部屋を二つ用意してくれ」


「かしこまりました」


 女将はそう言うと、カウンターの後ろにある棚から部屋の鍵を二つ持って来ると、カウンターの上へと置いた。


「こちらが二〇一号室と二〇四号室の部屋の鍵となります。ごゆっくりお寛ぎ下さい」


 ミゲル達は、女将がカウンターの上に置いた鍵を取るとカウンターの直ぐ傍にある階段を上り二階へと向かった。


「おし、俺とゴードンは二〇一号室で、ナナリーとマリアは二〇四号室な。荷物を部屋に置いたら俺とゴードンの部屋に集合して、その後、町に出てレッドドラゴンの情報を収集しに行くぞ。そうだな、今から三時間後の昼飯の時にギルドに併設されている酒場で合流するぞ。それじゃあ、皆、一時解散」


 そして、ミゲル達は部屋に荷物を置いた後、宿を出て手分けしてレッドドラゴンの情報を調べに行った。


 それから三時間後、ギルドに併設された酒場の一つのテーブル席にてミゲル達『ドラゴンの逆鱗』は各自が収集した情報を伝えあっていた。


「成程、収集して来た全ての情報を整理するとレッドドラゴンは水や氷系統の魔法に弱く、剣等の物理攻撃はその強靭な鱗のせいで並みの物理攻撃ではダメージが一切、通らない。そして、レッドドラゴンは必ず少なくとも十数体のレッサーレッドドラゴンを従えている。と言う事だな。……まあ、大丈夫だろう。俺とゴードンの剣術はそこら辺の並みの剣術とは訳が違うし、マリアは五属性魔法を操る事が出来る。守りはゴードンの最強の鉄壁があるし回復はナナリーがいるから、俺達がレッドドラゴンに負ける要素が一切無いじゃないか。あの受付嬢は少し大袈裟だったんだよ」


 ミゲルはゴードン達にそう言うと、酒場の店員に声をかけて人数分のエールと軽いつまみを注文してその日の昼食を終わらせると、宿に戻り明日のためにその日は宿で各自ゆっくりして過ごし、夕食を食べた後、直ぐに眠りに就いた。






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