第7話

 食事を終えたエルクとルリは、小屋から出ると、今日中に残り二つのエリアの調査をすることにした。


「しかし、ルリ、お前、人化するとあんなに美人になるんだな。身長も百六十くらいあるし、む、胸も思いのほかある方だったし、正直驚いたよ。もろに俺の好きな女性のタイプのドストライクだし、でも、へそ出しの露出度の高いドレス姿になるのはどうにかならないのか。ぶっちゃけると目のやり場に凄く困るから、服装は変えることは出来ないのか」


『あ、あら、嬉しいこと言ってくれるじゃない』


 ルリは、顔を真っ赤にし体を限界までくねくねさせながらその様なことを言った。


「おい、そんなに顔を赤くして体をくねくねさせながら嬉しいとか言うんじゃねえよ。いくら俺でも勘違いしちまうじゃねえか。そこんとこ注意しろよな」


『そ、そうね。コホン、ところで、服のことだけど、服装を変えることは出来るけど、あの服装は私の想像で出来ているから、他の服装にしてって言われても難しいわよ。でも、想像しやすいように手本になりそうな服を見ればそう言う感じの服を想像することはが出来るわ』


「そうか、それじゃあこのダンジョンを攻略して外に出たら近くの街に行って何着かルリ用の服を買うか」


『え、良いの。それはとても楽しみね』


 エルクとルリは、そこで会話を終わりにして、エルクは山脈エリアに、ルリは極寒エリアにそれぞれ調査をしに向かって行った。


 エルクは草原エリアを通過して山脈エリアに入っていた。


「ここのエリアは山脈エリアなだけあって山だらけだな。手前の方の山脈は緑が多いけど奥の方にある山脈は山頂の方に行くほど何もないはげ山だな。ドラゴン系の魔物が住みやすいかもなあ。ここのダンジョンを攻略するまでに何体か魔獣のテイムを試みてみるかな。まだ魔獣のテイムは成功したことはないけどね。よし、調査はこの位で大丈夫かな」


 そして、エルクは、山脈エリアの調査を終えて拠点の小屋に戻って行った。


 エルクが、小屋に戻って来てから少しすると、ルリも小屋に帰って来た。


「お、ルリも帰って来たのか。極寒エリアの調査お疲れさま。それでこっちのエリアはどんな感じだった。どんな魔物が住むことが出来そうだった」


『そうね。あのエリアは、奥地まで行かなければ寒さに耐性のある魔物なら余裕で暮らして行くことが出来るわ。それに寒さを好む動物や植物なんかもちゃんと生息していたから生態系も安定しているんじゃないかしら』


「そうか、お疲れさま。それじゃあ、今日はもう遅いし休みますか。ルリは、フェンリルの姿のまま草原エリアで寝るか。人化するなら小屋で寝れるけど」


『そうね。小屋で寝かせてもらおうかしら。エルクと一緒に寝たいしね』


「そ、そうか、それじゃあ小屋の中に入ろうか」


 その夜は何事もなく眠りに就いた。


 どうやら、エルクもルリも何だかんだで疲れが溜まっていたのか、小屋に一つしかないベッドに二人で寝転がり布団をかぶるとそのまま直ぐに寝息を立てて眠りに就いてしまったらしい。


 翌日、エルクは、何だか柔らかい物が顔に押し付けられていることに気付いて目を覚ますと、エルクの目の前にはルリの大きくて柔らかいおっぱいが原型を留めない位に押し付けられていた。


「てっ、ななな、何だこれどういう状況なんだこれは、はっ、そうだった。俺って確か昨日はルリと一緒にベッドに入ってそのまま直ぐに寝ちゃったんだよなあ。俺が寝た後なにもされてないよな」


 エルクは、自分の下半身を確認するためにベッドから起き上がってズボンに手をかけようとした時、ルリが目を擦りあくびをかきながら起き上がって来た。


『ん~、エルクおはよう。ズボンなんかに手をかけて何しているの』


 エルクはルリのその問いに「昨日の夜俺とお前との間に何かあったかどうか、そ、その、か、確認しているところだ」と言うと、ルリは、急にニマニマしだして『なあに、エルクは私との間に何も無かった方が良かったの』と聞いて来た。







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