第2話実質無税国家

「なぜ独立「国家」とするのかというと。「通貨発行権」がほしいから。通貨発行権があれば無限に通貨を発行して、基本的に伊勢崎国民は無税。福祉も医療も教育もすべて国債の発行でまかなっていく」

「通貨単位は「MIKA」。1MIKA=1円で為替はスタートする」

「バカじゃないの。そんなの、あっという間にハイパーインフレと為替の暴落で経済が破綻するだけよ」

「そこで「ITO派経済学」の出番だ。ITO派経済学では国の経済成長と政府支出は相関する。そして通貨の信用の裏付けは、結局はその国の国民の生産力、技術力、要するに人間としての底力。経済とは人間の営みそのものである。ならば国家としての信用、通貨の信認を得るためには、国力を高めればいい。すなわち、国民の数と質を掛け算した数値が、その国の本当の経済力、国力である。」

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