第3話 髪
俺たちみんなで探したんだけど
探したんだけど、ねえんだよ
何が?
物が
あのね。ごめんね、お薬の他に
彼何か持っていなかったかなって?
財布だよ、財布!財布持って行かなかったかお前!!
持ってったろう!
持ってって渡したろう?誰かに!!
金だよカネ!
渡しただろうが金をよ!!
その髪切る時の金、あるわけがねえんだよあの家
俺たちが全部持って帰って管理することになっていたから
で、それ美容院にあるのね
な、なんで?
美容室の人が寝連絡くれて、それで私たち探して見つけちゃったんだ
たぶん忘れて帰ったんだと思うって、それでね
これ行っちゃうと、あった、あったんだけど
何が?い、遺書?
遺言書。読めないのね、手で握りしめていたから読めないのね
でもそれ、あんたの字かなーって
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます