第228話 パワーレベリング③

 パワーレベリングを続けながら基礎ステータスを上げる木の実を集める俺。


 そんな中でもケロナは辺りを見回していた。


「この辺にはいないね...ってなんで木の実なんか集めてるの!」


「悪いが俺はレベリングのついで感覚で子供を探しているんだ。本気で探したいのなら取り敢えず二手に分かれるか?」


「和希! あんたねぇ!」


 ケロナの怒りも分かるが俺たちには時間がないのだ。


 子供1人に時間を割く時間など殆どない。


 まあ、そう口では言っているが俺も多少は心配しているのだがな。


 拾った木の実を合成して成分の向上を狙いながら更に進む。


 しばらくすると『力の丸薬ができました』と記載されたのでシュナとラカラ、そしてアルシェにそれぞれ渡していく。


 力の木の実はその名の通り力を僅かに向上させる効力があるのだが、それを調合するとさらに効果が上がるのだ。


 勿論力だけではなく守りの木の実や素早さの木の実などがあるので、それが必要な奴らに渡していく。


 しかし、攻撃魔力や妨害魔力を向上させる木の実はレアなのか殆ど見つける事は出来なかった。


(【弱体術師】はこんな所でも冷遇されるんだな)


 俺はハハッと笑いながら自分の職業の弱さをひしひしと実感していると...。


「んっ?」


 ケロナが何か発見したようなそぶりを見せるのでした。




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