第141話 爆睡してやがる
テントを畳んで再出発した俺たちだったが...。
「ぐご〜! がご〜!」
凄い寝息を立てながらラカラが爆睡してしまった。
「ラカラちゃん寝てますね」
「夜更かししたんだから当然だ。まあしばらく寝かせといてやれ」
俺の言葉にコクリと頷く優樹はラカラの頭を膝に置いて寝かしつけた。
(まるで母親と娘だな)
そう思いながらも優樹の年齢的に姉と妹の方がしっくりくるなと考え直す。
いや、そもそも何を考えているんだ? 俺は...。
考えを改め直して合成に入る。
今回は薬草などの戦闘用のアイテムではなく常備薬のような一般人に向けた薬の合成を主にしていた。
薬草の成分を解析していると、常備薬の項目や風邪薬の項目が出て来たので試している所だ。
これで一般市民を金づるにできると思うと凄く嬉しいので何個も作って置いた。
俺はこれでも【薬剤師の心得】を習得しているし大丈夫だろう。
スキル通りに合成していくと面白いように薬ができるできる。
『【毒消し薬】【痺れ消し薬】【眠気覚まし】を手に入れました』
『EXスキル【調合】を取得しました』
【調合】とは一度合成したアイテムを再度短時間で入手することのできるスキルだ。
これで更に効率的にアイテムを入手していく事が可能となった。
「やっぱり合成って楽しいわ!」
この世界に来てから一番楽しいのはこの合成かもしれない。
ゴミみたいなアイテムでも合成しまくればそれがなかなかの逸品になることも珍しくはない。
それは木の杖をここまで育てた俺が言うのだから間違いはないだろう。
ならばとにかく合成しまくるだけだろう。
新しいレシピを探るのも楽しいし人の為にもなり金にもなる。
それが俺の【アイテム合成】なのだった。
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