第108話 【幻影龍】②
「ぐぅ!!!」
「和希!」
俺は幻影龍のブレスをまともに受けたが、優樹の魔法とこの鎧のおかげでダメージを軽減した。
(あっぶねぇ、耐性無しだと焼け死ぬぞ。強化しておいてよかった)
「【
シュナが動けないなりに武器スキルで攻撃魔法を使ってくれるのだが、あの神父が使っていたスキルに比べるとかなり弱めの威力だった。
雑魚相手ならそれでも充分強力だが、【幻影龍】相手だと火力が乏しい。
しかもラキラの攻撃は奴が空中にいるせいで届かないし、シュナが足を取られているから逃げることもできない。
「万事急須って奴だなこりゃあ...」
俺はだんだん悪化していく戦線に活路を見出せなくなってきた。
(どうすればいい? どうすればこの状況を変えられる?)
そう考えた時にとある事を考えついた。
「おい、ラキラ!」
「なんだよ兄ちゃん!」
「お前短剣ならなんでも装備できるよな!?」
「ああ、できるぜ」
「だったら...!」
俺はルーリエッタに来るまでに盗賊達から奪っておいた短剣をメニューから取り出してラキラに渡す。
【盗賊の短剣】
力+35
『盗賊が扱う使いやすい短剣』
「これを投げて奴の瞳に当ててやれ!」
「はぁ!? あんなちっちゃい所に当てれるか!」
「大丈夫だ! お前ならやれるさ」
俺はそう言いながら【束縛】を【幻影龍】の足に放つ。
「今だ!!」
俺の言葉と共にラカラは【ポイズンハント】を乗せた短剣を投げる!
「当たれぇ!」
シュン! と飛んでいく短剣は見事奴の瞳を突き刺した!
「ギャァアアアアア!!!」
断末魔のような声を上げる奴の悲鳴を聞くとシュナの拘束が解けた!
「シュナ! 止めを!!」
「分かっています!」
大きく飛び跳ねた彼女が大きく踵落としを決める!
「【キャットスタンプ】!」
それが止めの一撃となり、どうにか勝利を収めることに成功するのでした。
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