第27話


「 みいちゃんの好きなものよくわかったね 」


「 キャットフードがあればよかったけど、調味料とか入っていない自然食なら多分大丈夫、ネギ類とか生肉とか以外なら 」


やっぱり椎名くんてすごいな、なんでも知ってる。


「 みいちゃんが好きな物は、やっぱりみいちゃんも好きなんじゃないかなって、そう思ったからさ 」


「 みいちゃんとみいちゃん? 」


「 黒木も、みいちゃんだろ? 」


「 え!? あー、はぃ・・でも・・・なんで 」


「 なに? 」


「 みいちゃんて名前にしたの? 」  


「 傘に書いてあったイニシャルを見て、みいちゃんに決めたんだ・・」


「 そ、そう 」


MKで、みぃちゃん?


選択肢もっと他にもありそうだけど。


「 けど、今考えると失敗したかなぁってさ、思ってんだ 」


「 どうして? 」


「 みぃちゃんて名前の子はさぁ 」


「 何? 」


「 爪の立てかたハンパないからな 」


「 つめ ? 」


あッ!


慌てて椎名くんのほっぺを確認

  

左のほっぺにはわたしが引っ掻いた傷跡、そして、右のほっぺには小さな引っ掻傷の跡が痛々しく残っていました。


「 もしかして、こっちのキズはみぃちゃんに? 」


「 そっ!フラれた時のやつ 」


「 ・・ !? 」


じゃあ、1回目って


みぃちゃんのことだったの?


「 誰かさんみたいに、キャピン!って、フラれたわけ、ドジだよなぁ・・マジ痛かった〜ッ・・・ 」


みぃちゃんに…フラれたんだぁ。


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