第25話


「 イチゴとか食べるの? 」


「 見てろって! 」


え?


なんかいい匂いがしてきた


でもこれ、苺の匂いじゃない・・・


それに、肩凝り?


左肩が重く感じるのはなぜ? 


まさか背後霊!? 


あっ・・・


なんとなく顔が動かせない状況の中、薄目でチラ見すると、わたしの肩に断りもなく、椎名くんの顔が乗っていました。


え〜ッ!近すぎます、そうか、苺の匂いじゃないのは椎名くんの匂いだったんだ。

 

憧れの椎名くんの綺麗な顔が、わたしの肩に乗っていると思うと… あッ…急に顔が熱くなってきました。


そんなことも知らずに、小さな口を大きくあけたみぃちゃんは、カプっとイチゴにかじりつく


「 ほら、なッ? 」


「 ふぁい?・・ 」


まだだ、熱がおさまらない


「 おい!黒木?、見てた? みぃちゃんが今イチゴをパクって・・・ 」


「 ふぅぇッ!?・・ 」


まったく見てなかった


椎名くんに気をとられて


「「 やった!〜!!」」「 みぃちゃんが食べてる! 」


え〜んッみぃちゃんの食べる姿見たかったあ〜!

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