第17話  ランチタイムにて


とは言ったものの理科室って薄気味悪くて


こんなところに来る人なんて、わたしくらいかもです。


別の教室にすればよかったかな


『 コトッ 』


ビクッ・・ 


ガチャ  ドアが開いた


わっ!?


「 来てくれるかなぁ 」


誰かが入って来た!


「 あ〜ドキドキしちゃう 」


こっちのほうがもっとドキドキしちゃう。


とりあえず、相手に見つからないように机の下に隠れましょう。


「 早くこないかなぁ・・ 」


ここで待ち合わせですか?


ガチャ


もうひとり誰か来ました!?


「 1ーCの 中村? 」


あの声は……椎名くん!?


「 はい! わぁ! 来てくれたんですね! 」


「 ま、待てよ、触るな!・・ 」


触る?・・


「 あ、ごめんなさい!・・けど!感激です!それに、近くで見る椎名先輩、とても素敵です! 」


「 サンキュー! それで話しって? 」


「 あ・・はぃ・あの・・私・・椎名先輩のことが・・す  好きです・・あの 私とお付き合いしてもらえませんか? 」


こ、告白!?


「 いいよ 」


カル〜!ふたつ返事…なんて軽い、わたあめより軽い…どうしたらこんな重い状況下で軽々しく返事できるのでしょうか…


「 わあ!あ、ありがとうございます! 」


「 けど 」


 何!?


「 はい? 」


「 しばらく会ったりできないけど 」


「 なんでですか? 」


「 デートの予約がいっぱいだから、今約束しても数ヶ月先になるけど、それでもいいの? 」


予約?


「 だ、大丈夫です!私、待ちます 」


「 OK!じゃあ、よろしく 」


「 はい!よろしくお願いします 」


すんなり成立ですか


「 そうだ、友達になった証として・・・ 」


証?

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