第3話


そうっと その箱に近づいてみました。



一匹の子猫が ぴょこにゃんッ! と顔を出して、わたしをジーッと見ています。



身動きひとつしないでわたしを見つめる子猫ちゃんです。



『 ミィ 』



「  ミイちゃん? みいどうしだね!なかよくしてね! 」



プルプルと震える子猫をそうっと抱きあげると、必死にわたしの胸にしがみつこうとしてきます。



「 ンフフ かわいい あなたになら見られても平気 」



わたしがマスクを外して顔を近づけると、その子はスリスリっと小さな顔をなすりつけてきました。


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