101号室 輝き

公園で出会った子猫であろう子猫が101号室にやってきたのだ。


とても綺麗な子猫。

あの日は薄汚れて分からなかったか白猫だった。


彼は、3日前からいそいそと準備していた猫用のおもちゃを両手に持ちそれはそれは嬉しそうに彼は猫を構い始めた。


まったく、初孫に湧く祖父母のような顔をしているぞ…。


リンドウはペット禁止ではないが、

犬猫のような動物は俺のような存在にも気づきやすいので苦手だ。



それになんと言っても部屋がボロボロになる。

直して出ていくものと言っても気持ちの良いものでは無い。


しかし、彼の豊かな表情を見るのは初めてなので、そのまま傍で彼を見ていた。

しばらく遊んでいた彼だったが、

子猫がぬいぐるみに夢中になったところで、



ふと遠い目になって微笑みながら猫に視線を注いでいた。


すると、

突然カメラを取りだし、子猫に向かって構える。






カシャ。





突然だった。

彼は自然とシャッターを切る。

撮った写真を彼はそっと確認すると、

彼はハッとした表情になり、そのままシャッターを切り続けた。



そうそれはまるで今まで躊躇ためらい続けた憂うさをようやく晴らすかのように、


せき止められた水が勢いよく流れ出すように。



あぁ、そうか。彼は…。




気の済むまで写真を撮った彼は白猫に向かって

自己紹介をする。





「僕の名前はうつす。写真とかいてうつすと読むんだ。これからよろしくね。」



これからする話は個性豊かな住人が1万字で変わっていく物語。



今した話は101号室の住人の話。


彼は写真家さ。



生まれた時からずっとね。




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