妹の友達(小5)が『清楚系ビッチ系清楚』のくせに、誘惑してきて困る
或木あんた
第1話 俺の妹の友達が清楚系ビッチな件。
俺には小五の妹がいる。
その妹のクラスメイトが、最近よく家に遊びに来るんだが……。
「ぶあくしょんッ!」
「ひゃうんッ!?」
リビングで豪快なくしゃみをかましたのが、妹、
「あ、ごめんおにぃ」
「結衣! 耳の近くは気をつけろと、あれほど!」
「あははー、うっかりうっかりー。耳弱いもんねー。じゃあ、結衣、ちょっとトイレ行ってくるから!」
足早に去る妹へ、俺はため息をつく。結衣の言う通り、俺は昔から耳が繊細だ。第二の性感帯と言っても過言じゃない。だから、無意識に人を避け、一定の距離間を守ってきた。守ってきたはずだった。
――この小学生と出会うまでは。
「……お兄さん」
「!」
視線を上げると、ほほ笑む美少女と目が合った。
見れば見るほど清楚の言葉が似あう美少女だ。小学生ながら、大人びた印象すら感じられる。けど。
彼女の瞳の奥が、うっすらと輝いて、
「ふぅん……?」
少し鼻にかかった声で低く呟き、あっという間に背もたれの背後を取られた。
「……え、……ちょッ?」
俺の肩に寄りかかるように密着し、首筋に吐息がかかる。……そして、
『ふー、すぅぅ、 ……おにぃー、さぁん……♡』
「……!」
ひそひそと掠れたロリの
『……お耳、……弱いん……ですかぁ?』
「……ファあッ!」
そう。この子は小学生でありながら、俺を誘惑してくる、清楚系ビッチなのだ。
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