座敷わらしのしあわせ
平 遊
第1話
昔むかし。
ある夫婦の元に、赤子が生まれた。
その赤子は、なかなか子宝に恵まれずにいた夫婦にとって、待望の子供だった。
幸せな子になって欲しい。
周りを幸せにする子になって欲しい。
そう願いを込めて、両親は赤子に「サチ」と名付け、たいそう可愛がった。
けれども、サチは生まれつき体が弱かった。
しばしば高熱を出しては医者にかかり、外で遊びまわる子らを
原因は不明、治る見込みは万にひとつも無いと、医者は両親に告げた。
生きて
それでも、両親はサチに惜しみなく愛情を注ぎ、必死に看病を続けた。
両親に見守られながら、サチは息を引き取った。
両親は、小さなサチの体に、紺地に赤い文様の入った
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます