第18話
俺の方をチラチラと見て気まずそうにカフェオレを啜る沙和ちゃん。そんな沙和ちゃんを見て、何かを言わなければいけなかったことを思い出す。
それは島から沙和ちゃんが出ていく時に言った言葉。
「……沙和ちゃん、そろそろえっちなこと、しよっか」
「ぐはっ///!」
飲んでいたカフェオレを吐き出しそうな勢いで驚いた沙和ちゃんはとても拭いきれないが、何も知らないという顔を浮かべて、言うのだった。
「な、なんのことですか?は、は、は。」
「いや、あんなに反応しといて、知らないってことには出来ないから」
「し、しまったぁ……」
そう言って肩を落とす沙和ちゃん。そんな姿も可愛くて、どうしてやろうかという、俺の中のS心がくすぐられてしまう。
「とりあえず、キスかな。それから色々と……、じゃあさっそく行こっか」
俺は沙和ちゃんを椅子から立ち上がらせると、お姫様だっこへとうつる。
軽すぎるくらいの沙和ちゃんはすんなりと持ち上がってしまい、ベットの方へと連行されてしまう。
「ちょ、ま、待ってよ!この流れではヤバいって、ねぇええええ!?」
俺の胸の中で暴れる沙和ちゃん。が、抵抗虚しく、ベットへと寝かされる。自分の胸を抑えて、俺の事を上目遣いで見てくる。
「いやいや、気持ちは分かるよ。こんな美人なお姉さんと一緒にいたら、襲いたくなる気持ちも分かる。でもね、うん。まずいよぉ、これは!」
そう言って沙和ちゃんはベットをバンバンと叩いた。
「え、でも沙和ちゃんが言ってくれたじゃん。何でもしていいよって」
「あ、あれはあの時のノリというか……勢いで言っちゃった感があるから、それにキスも本当に好きな人と……」
そう言って布団にくるまってしまう、沙和ちゃん。ジトっーと俺の事を見てから、ぷいっとされた。
「じゃあ俺が沙和ちゃんの本当の好きな人になればいいってこと?」
俺がそう言うと、俺と視線をやっと合わせてくれた沙和ちゃんは少し恥ずかしそうに頬をかきながら言うのだった。
「そ、そういうことになるけど……。私はガキンチョは興味無いから。私も成長したし」
「そっか。じゃあ好きになってもらうために頑張るわ」
「はいはい、せいぜい頑張ってくださーい」
そんなことを言って軽く流す沙和ちゃん。いつでもクールな沙和ちゃんをデレデレにしてやりたい。
そのためには、俺もベットに飛び込む。
「は、はぁ!?だ!だからそういうことは好きな人とって言ったじゃん!」
「別にぃ?ガキンチョが横で寝るだけですよ。何を意識してらっしゃるんですか?」
沙和ちゃんは目を丸くした。
♣♣
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