二十六頁目

話しかたが

だいぶんとゆっくりになったね

だいすきだよ

ちゃきちゃきしてた声も

いま聴こえてくる声も



 ⌘



恋など愛など

語るようになれるのは

棺に入ってからかも知れないけど

ふと

全てを感じることもあって


此処はどこなのだろうね



 ⌘



厳しいばかりが


厳しさではないのですよ


優しいばかりが


優しさではないように



 ⌘



ああお星さま

願いが叶うのなら

どうかどうか

わたしの記憶を消してください


きらり光るナイフに

誰も気づきませんように



 ⌘



やわらかい けなみに

ゆびを とおす

くるくるひかる それに

かおを うずめる


こころから あいしているよ

ずっと ずっと

いつまでも いつまでも

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