十五頁目

計画するのはかんたん

見えない道はすぐできる

終わらせるのはむずかしい

見えてた道はまだ消えない



 ⌘



おおきな船の停まる 

きらめいたその街は

いつだって夜の賑わい


おいしい紅茶を出す

ちいさなカフェにもゆける


互いの名前も知らずに

手を取り合った


履いていたヒールの

痛みさえなかった


あなたと駆け抜けた

もう二度とゆけぬ街


誰かのこころを灯すネオン

わたしのこころに残るネオン



 ⌘



ぐつぐつ ぐつぐつ

かきまぜましょう


にこんだそれは

あのこに おにあい

ほらとろり


ぐつぐつ ぐつぐつ

かきまぜましょう


なにをいれたか

ほんとは だれにも

わからない


ぐつぐつ どろどろ

よくできました


するする がたがた

はいできました



 ⌘



花束はただの花になり

短く切られて

枯れてしまった


ちいさくなってもなお

咲き続けてくれたのにね

愛おしかったよ


さよなら



 ⌘



あなたはふってきたの


それともおちてきたの

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